2014年1月30日木曜日

1月の和の薬膳・基礎編

12月1週目と1月2、3週目の「和の薬膳・基礎編」が終了しました。
年末年始をはさんだため、12月の薬膳と内容は同じになります。

テーマは「腎を強化する食養生」。
冬の間は、私たちの“生・老・病・死”、すべてに関わる“腎”の働きが低下するため、腎の働きをサポートしてくれる食材をたっぷりとることが大切です。

たたきごぼうやなますなど、おせち料理として作られるメニューもありますが、お正月の間だけでなく、この時期は普段から食べるのにおすすめです。

おせち料理って、実は腎を強化する食材がたくさん使われているんですよね。本当に昔の人たちはよく考えて作ったのだぁと実感します。だからこそ時代を超えて、受け継がれているのでしょうね。


さて、今月のメニューは
・干し柿入りゆず釜なます
(一般的ななますよりも酸味がおだやかで色味もきれいで、私は大好き! なますは消化にいいので、お正月料理としてだけでなく、ふだんからよくいただきます)

干し柿入りゆず釜なます
・たたきごぼう
(きちんと唐辛子をきかせて作るのがポイント)

・牡蠣のおろし煮
(牡蠣は消化を促進するだいこんおろしたっぷりで)
牡蠣のおろし煮

・牡蠣の磯部巻き揚げ
(牡蠣料理のアレンジ。すぐできる手作りの春巻きの皮で巻いて揚げ焼きに)

・黒豆山芋ごはん
(黒豆は一晩戻す必要なし! ほんのりピンクでおめでたい)

・白粕汁
(さといもと焼きネギのホワイトコンビで)

・黒ごま汁粉
(黒ごまたっぷりでまさに腎のための甘味)

今月もとってもいいバランス(自画自賛ですが)で、おいしく楽しくいただきました。
どうもありがとうございました。

2014年1月29日水曜日

べったら漬け

毎年12月、1月になるとよく作る「べったら漬け」。

市販のものは甘ったるかったり、アミノ酸(かな?)の味が気になったりして、実はあんまり好きではありませんでした。

でも、自分で作ってみたらとってもさっぱりとして、ほのかな甘みが好みで、今では冬の食卓に欠かせなくなりました。日本酒にもよく合いますよ。

作り方はとっても簡単。
塩で1週間ぐらい下漬けけした大根を、麹の甘酒床に漬け込むだけ。

我が家の場合、塩は大根の4%程度。
甘酒は、胚芽のもち米に玄米麹で作っています。
甘酒床に加えるのは唐辛子と昆布だけ。砂糖やみりんは加えなくても十分甘みが出ます。
最後に大根より軽めの重しをして4〜5日もすれば、おいしく食べられます。

大根を食べ切ったら、新たに下漬けした大根と甘酒少々を追加すれば、また繰り返し使えるのも便利なところ。一度床を作っておけば何度か楽しめます。
冷蔵庫に入れてもぷくぷく発酵していて、とっても元気な菌たちです。

2014年1月24日金曜日

たくあん作り

写真がちょっとわかりづらいですが、今年もたくあん作りを終えました。


大根を10日ほど干し、Uの字に曲がるぐらいまで水分が抜けたら、写真のように本漬けに入ります。

材料は、大根4本と無農薬の米ぬか(干した大根の15%程度)、自然塩(干した大根の5%程度)、干した果物の皮(柿、りんご、みかん)、昆布、赤唐辛子。

市販品のように、甘みづけのための砂糖は入れません。
果物の皮だけで十分自然の甘みが出ます(とくに柿の皮が多いと甘みがのります)し、米ぬかも、きな粉のように甘いですから。

なにより、そもそも干した大根そのものがとっても甘い!
ちなみに私は切り干し大根の煮物も、塩と香りづけ程度のほんの少々の醤油だけで作ります。
そのほうが干し大根の甘みがぐんと引き立ちます。

すべての材料をビニール袋を入れた甕に入れ、大根の3倍程度の重しをして完了。
1ヶ月後の完成が楽しみです!

2014年1月21日火曜日

ぬか漬けのお手伝い&ぬか漬けの味を落とさないコツ

1歳4ヶ月になる大ちゃんは、親のマネするのが今のブーム。

ぬか漬けのお手入れもさっそくマネし始めた。


ぬか漬けのお手入れで最も大事な最後の“押し”。
ぬか床の中の空気をしっかり抜くことが、味を落とさない秘訣なのだけど、
私が毎晩、う〜んう〜んと全身の力を込めて押しているのを見て、さっそくお手伝い。

ふぬぅぅぅん、ふぬぅぅぅん、と、うめき声はいっちょまえでした。

そうそう、我が家では中蓋を安定させるために重しをしていますが、本来はなくてもかまいません。
それよりも大事なのは、野菜を入れたりかき混ぜたりしたら、表面を手のひらでぐいぐい押し切ること。

ワークショップや取材などでも、「空気を抜いて平らにならしてください」とお伝えしていますが、表面をきれいにならすだけで、中の空気を抜くってことを忘れてしまうようです。

とにかくぎゅぎゅっと押して、ぬか床の中にいっさい空気を残さないつもりでやることがコツです。そうすると、乳酸菌も繁殖しやすく、ぬかの酸化も防げるので、味も安定するし、ぬかが黒っぽく変色するのも防げます。

話はズレましたが、私も子どもの頃、おばあちゃんのぬか床をかき混ぜるのが大好きだったけど、大ちゃんもぬか漬け作りが好きになってくれるかなぁ。
このぬか床も、100年床として大ちゃんに受け継がれていくかな〜と、想像するだけで顔がほころびます。